43 一元式(ひともとしき)詳述

飛翔け!本場大島紬へ

旅から旅です。
みなさん、こんばんは。

さて、今日のお話は、一元式についてです。
この「旅さんの大島紬大研究」の最初のほうで「一元式のお話し」でも、触れていますが、いまいち、分かりにくかったと思います。
今日は、割込み式詳述と同じ手法で、わかりやすく説明していきましょう。
一元式というのは、「ひともと」と読みます。
「もと」というのは、織物の世界では「2」を表します。
ですから、「ひともと」というのは、「2がひとつ、数式で書くと、2×1」ということですね。
なにが、「2」であるかというと、経糸の絣糸が「2」である、ということなのです。
経絣糸(たてかすりいと)が2本、経地糸(たてじいと)が2本なら、7マルキ一元式、経絣糸(たてかすりいと)が2本、経地糸(たてじいと)が3本なら、5マルキ一元式と呼びます。

この画像は、7マルキ一元式の泥大島です。
もう、10年以上まえに織られたものです。
地絣(じがすり)が十の字になっているのが、この大きさの画像でもよく、わかると思います。


では、この大島の一部分を接写してみましょう。
白い絣糸をよーく、ご覧ください。
糸の向きで、経糸か緯糸かが、理解できると思います。
いつも、思うのですが、実に、不思議な、そして、感動を覚える景色です。
この作業(絣を合わせて、十の字を完成させる)を肉眼でもって、やっておられるのが織り工(おりこう)さんと呼ばれる職人さんたちなのです。
じっくり、味わってくださいね。



下の画像では、一元式の経緯の絣糸と地糸の配列をご説明しましょう。



絣糸に赤い線を書き入れていますが、その赤い線が経糸の絣糸です。
横に2本、連続して配置されています。
その横には、経地糸がこれまた、2本連続して配置されています。
経糸の配列は、絣糸2、地糸2の2,2,2,2という配列になっています。
一方、緯糸の絣糸には、黄色い線を書き入れています。
こちらも、緯糸の配列は、絣糸2、地糸2の2,2,2,2という配列です。
この経糸と緯糸の絣糸を織り目一個分、ずらすことによって、十の字絣を作り出しているのです。どこの部分がずれても、十の字にはならず、かと言って、正方形にもならず、へんてこな形の絣ができあがります。

僕は、織り工さんに感謝せずにはいられません。


さて、今日のお話は、これで、おしまいです。
一元式、すこしはお近づきになれたでしょうか?
次回は、カタス式について、詳しく述べたいと思います。

では、またね。(旅)





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