34 「間違っているあなたの古着の扱い方、ほんとはコワイ古着の話」(ある医学者から
の提言)



 最近、古着がブームだそうです。

 ここで古着を健康面から考察したいと思います。

 古着はどのような着用、保管、手入れがなされていたかが分かりません。
着用すれば汗やアカ(体表面の死んだ皮膚)、脂質(皮脂腺からの分泌)はつきますし、化粧品や食べ物で汚れている可能性もあります。
未着用の場合はずっと箪笥で眠っていた可能性があり、カビがはえていたかもしれません。

 カビや細菌で健康障害というリスクは考えなければなりません。

 まず、呼吸器の障害が考えられます。
高濃度のカビに暴露されると、今まで何も症状をおこさなかった人でも、新たにアレルギー反応をおこし、皮膚炎や鼻や気管の障害、目の障害、を引き起こすリスクが高まります。

 皮膚障害をおこすこともあります。
原因不明のかゆみや肌荒れから皮膚炎などに移行する可能性もないわけではありません。

 カビや細菌は世界に充満しており、我々は常にそれを吸っているのですから、抗菌!抗菌!と神経質に怖がる必要はありません。
しかし、通常レベルの暴露では危険がないというわけであって、カビ付きの着物を着用することは通常レベルの暴露ではないと考えた方がよいでしょう。

 目立たなくても、着用を続けると、暑く湿度の高い夏や梅雨には大増殖する可能性もあります。 
旅さんのお話では、糊を十分に落としていない可能性もあるし、デンプン質を添付していた可能性もあるそうです。
ということは、カビや細菌のエサある=カビがいたかもと考えた方が良いです。
 カビを家の中や箪笥の中に持ち込むことで、他の衣類や寝具、畳やカーペットにまき散らす危険もあります。
そうなれば、ますます高濃度のカビにさらされると言うことです。

 カビ以外にも、ほこりや防虫剤の危険も考えられます。
ほこりはアレルギー性鼻炎や結膜炎、気管支障害、喘息を起こすことはよく知られています。

 防虫剤は昆虫には毒性が高く、ほ乳類には毒性の低いものが使われています。ですから、少量であれば、人間に直接被害をもたらすものではありません。しかし、「大量」に「長時間」暴露であれば、鼻腔や気管などの粘膜を刺激します。防虫剤のにおいぷんぷんのモノを長い時間着用するのは、これに相当します。

 最近ではシックハウス症候群に代表される化学物質過敏症や化学物質アレルギーの問題もクローズアップされています。化学物質過敏症や化学物質アレルギーのある方は症状が酷くなりますから、防虫剤の臭いがきつい着物の着用は絶対に避けた方が良いです。また、今まで何も症状がない人でも、大量長時間の化学物質暴露は、新しく過敏症やアレルギーをひきおこす引き金になります。そうなると、これまで何ともなかった環境が症状を引き起こすことになります。それが過敏症の怖さです。花粉症の人はその恐ろしさが分かるかと思います。

 古着にはそれなりの健康リスクがあります。コストはかかるが専門家に頼むか、労を惜しまないで自分で処理するか。健康にも十分気をつけて下さい。

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