54 大島は一回こっきりの恋に似てる、、かも






さて、今日の表題、ずいぶん、艶っぽいでしょ?(笑)



よく、聞かれるんですよ。


この大島、いまは買えないけど、


将来的に買えるようになったら、また、


作ってくれるのでしょうか?


織ってくれるのでしょうか?と。


手描の訪問着とかでしたら、一枚からでも作りますが、


こと大島となりますと、ほぼ、不可能なのです。


その理由はですね、


「大島は、ひと柄16反作る」からなのです。


聞かれるひとの耳には、「わずか16反しか作らない。


同じ柄は16反しかない。」と、


いうふうにも聞こえるかもしれないし、


状況が違えば「16反も、作るの?!」と、


叫ぶことにもなります。


どういう状況が、叫ぶ(笑)ことになるのかというと、


それこそ、「何年か前は買えなかったけれど、


いまは、買えるようになったので、


あのときと同じ柄がほしいのです!」と、


依頼されたときです。


そういう依頼をされたとき、


僕は、鹿児島に電話を入れることになります。


「もしもし、何年か前のあの柄の大島、


在庫にありますか?」


「ありません、もう、すでに売切れてしまいました」


「やはり、そうですか。では、もう一度、


作り直してくれませんか?」


「作り直すことはできますけど、


一年ほど待っていただくことと、


それから、織り上がった16反全部、


引き取ってもらわなければいけませんが、


それでも、よろしいですか?」


と、事実上、拒絶に近い形の返事が来ます。


同じ柄、16反もほしくないですよねー。


二反だったら、着物と羽織にするという手も


あるけどね。


ですからね、いま、手に入れられる大島は、


いま、手に入れなければいけないのですよ。


大島は、一回こっきりの恋みたいなものですから。



では、またね。(旅)



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