63 大島の風合いは、どこから生まれるのか?





旅から旅です、みなさん、こんにちは。


さて、経緯絣の大島のあの柔らかい風合いは、


どこから、生まれるのでしょうか?


どこから、生まれると思いますか?



「手織りだから!」


はい、それも、正解ですが、


100点満点ではないですね。


大島のあの独特の風合いは、


絣調整(かすりちょうせい)のおかげなのです。


絣調整、絣合わせとも言いますが、


大島紬の経絣糸(たてがすりいと)と


緯絣糸(よこがすりいと)を


合わせなければ、模様が成立しない、、、という


工程のおかげで、


副次的に手に入れた特性なのではないかと、


僕は考えています。


絣調整というのは、経絣糸を頻繁にゆるめて、


緯絣糸と交差させて、カタス式ならTの字絣を、


一元式(ひともとしき)なら十の字絣を、


割込み式(わりこみしき)なら、十の字絣とTの字絣、


横Tの字絣を作ることを言います。


さて、どうして、普通の手織りでは


100点満点でないのかを、説明します。


そのまえに、手織りの定義を書きましょうね。


僕の考える手織りというのは、


杼(ひ)を手で投げ、筬(おさ)を手で打つことを言います。


これらの作業をなにかしらの道具や動力を使ってすることは、


僕の定義では半自動ということになります。


さて、「織絣」(おりがすり)という言葉、覚えておられますか?


証紙に「織絣」と赤いハンコがしてあると、


半自動もしくは、機械で織ったものなんですよ、と説明をしていましたが、


この説明にあてはまらない「織絣」大島を僕は手に入れました。


産地の説明では、機械で織るつもりだったのだけれど、


時間的に間に合わなかったので、織り工さんに手織りで


織ってもらったとのことでした。


たしかに、手織りの証拠が反物の耳に残っていました。


余談ですけど、この手織りの証拠というのは、伸子目(しんしめ)のことなのです。


手織りをする場合、織り上がった部分が


横方向に縮まないように、伸子(しんし)という、


かなりでっかい竹製の、両側に針のついた、、、、


そうですね、イメージ的には弓道の弓みたいな感じですが、


それを反物の耳にひっかけるのです。


すると、反物の耳には、けっこう、大きい穴があきます。


これが、手織りの証拠なのです。


ずいぶんと、横道に入っちゃいましたね。(笑)


その手織りで織られた織絣の大島、、、、、、、


これの風合いはどうなのか?


当然のことながら、経緯絣の大島とは、


違うものでした。


柔らかいことは柔らかいのですが、


腰がないというか、言葉ではうまく、表せないのですが、


なんとは、なしに、違うのです。


今日のお話し、僕、何を書いてたか、


よくわからなくなりました。


余談が多すぎましたかね。(笑)


とにかく、今日のお話は、大島のあの独特の風合いは、


経緯絣であるが故の風合いであるということ。


そして、手織りというだけでは、


経緯絣の大島の風合いは


出せない、ということ。


それを、まずは、頭に入れておいてくださいね。


次回は、絣調整とは、いったい、


なんなのかをご説明しましょう。



では、またね。(旅)



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