57 泥藍大島と泥・本藍大島の違いって?







さて、今日は、泥藍大島(どろあいおおしま)と、


泥・本藍大島(どろ・ほんあいおおしま)の違いについて、


述べたいと思います。


これらの言葉はとても、ややこしく、わかりにくいですね。


そこで、今日は、そこのところをはっきりさせましょうね。


ひと昔まえまで、大島紬は糸染めの種類によって、


だいたい、こういうふうな分け方をしていたと思います。


泥大島・・・泥染めした糸で織られた大島



泥藍大島・・・



色大島・・・化学染料で染められた糸で織られた大島



(現在は、草木染による色大島もあります)



白大島・・・むかしは白糸のまま(風合いが堅かった)、


現在は白泥(はくでい)で揉みこまれた


白糸(風合いは柔らかい)で織られた大島


さて、泥藍大島は、空白のままですね。


その理由は、泥藍大島の糸染めの方法が


2種類あるからです。


むかしの泥藍大島は先に糸を藍染めして、


その藍に染まった糸を締めて、


絣筵(かすりむしろ)にしました。


そして、その絣筵を泥染めしていたのです。


そして、絣筵を解くと、泥染めの部分、


藍染めの部分という風に、


泥藍大島の絣糸ができあがったのです。


ところが、この泥藍大島、とんでもない欠点がありました。


それは、藍落ちが激しかったのです。


その藍落ちの原因はどこらへんにあったかは、


推測の域を出ませんが、たぶん、


藍染めをしたあとの水洗が甘かったか、それとも、


インド藍を使っていたかのどちらかだと思われます。


そこで、その後の泥藍大島は、


現在のような泥・有色大島として、


生まれ変わったのです。


すなわち、白い糸を締めて、絣筵を作り、


それを泥染めします。


そして、絣筵の部分解きをして、そこに、


化学染料の藍色を挿します。


こうすることによって、泥染めの部分、


藍色の部分という、泥藍大島の絣糸を作っているのです。


ですので、現在の泥藍大島は、


藍落ちすることはなくなりました。


しかし、ほんもの志向とでも言えばいいのでしょうか、


化染(かせん、化学染料)の藍色ではなく、


本藍染めによる藍色の本藍大島も現在では作られています。


本サイトでも、泥・本藍大島としていくつかの大島を


展示していました。


これらは、むかしの泥藍とは、すこし違います。


上記の泥藍は、藍を染めておいて、その糸を締めて、


そのうえから泥染めしていましたが、


現在の泥・本藍大島は、「絶対に藍落ちさせない!」


という決意で作られています。


つまり、地糸と絣糸とを違う染め方にしているのです。


すなわち、地糸は泥染めで、絣糸は藍染めで、という風に。


ぜひ、手にとって、ごらんいただけたらいいな、と思います。


では、またね。(旅)



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