65 まずは、杼を投げて、ひたすら、織る

(旅さんの大島紬紀行抜粋編)





旅から旅です。


大島紬ファンの皆さん、こんにちは。


今日は、いわゆる、「手織り」「手機」の定義である


「手で杼を投げ、筬を打つ」(てでひをなげ、おさをうつ)とはどういうことか?


これについて、ご説明しようと思います。





僕は今回の鹿児島行きでは、


大島の織り工(おりこう)さんの


動画を撮影するのを主な目的にしていた。


もっとも、デジカメの30秒動画では、


あまりにも、情報量が


少なすぎたのではとそのときには後悔したけれど、


いま、こうして編集していると、却って、30秒づつに


分かれている方がよかったかもしれない、


そう思うようになったのです。


30秒で終わる映画も悪くないですよ。


あまり長いと、PCがフリーズしてしまいますから。


(なにしろ15年前のことですので、すぐにフリーズしていたのです)




さて、まず、大島紬の織りの第一段階は表題のように、


ひたすら、二本の杼(絣糸用と地糸用)を投げて、筬を打ち、織り進めます。


そして、一寸(約4センチ)か一寸五分(約6センチ)ほど織ったところで、


調子合わせという作業をします。


この調子合わせというのは、筬を打つことによって、経糸が手前に寄ってくるので、


その経糸を向こう側に戻してやるわけです。


そして、調子合わせが終わったら、いよいよ、絣調整という工程に入ります。


これは、経糸の絣糸をゆるめて、経糸の絣糸と緯糸の絣糸をきっちりあわせて、


Tの字絣を完成させるために行います。


この絣調整、絣合わせとも言いますが、これが終わると、ゆるめていた経糸の絣糸を


ぴんと張りなおして、また、杼を投げ、筬を打つという工程に入ります。


これを延々と繰り返して、大島紬はその美しい姿をわたしたちに見せてくれるのです。


では、このページでは、まずは、杼を投げ、筬を打つとは、どういうことかをお見せしましょう。




その1


経絣糸と経地糸が上下に交差するとき、


僕は美しさを感じてしまいます。





ひたすら、無心に織っていきます。











(説明が若干、重複しますが、、、、)


このように、杼(ひ)を投げ、筬(おさ)を打ち、


ひたすら、織り進めることが、大島紬の織りの第一歩です。


大島紬を織る場合、杼はふたつ、あります。


ひとつは、地糸用、もうひとつが絣糸用。


地糸というのは、泥大島の場合は、真っ黒けの糸です。


絣糸は、泥大島の場合、黒と白のまだらになった糸です。


この大島は、7マルキ カタス式ですので、緯糸の配列は、


絣糸2、地糸2の,2,,2、なのです。


これは、具体的には、絣糸用の杼を左から右に投げ、


そのときに経糸の絣糸と緯絣糸を交差するように絣を合わせ、


さらに、右に投げた杼を左に投げ、同じく、


経絣糸と交差させることによって、絣を合わせます。


この一連の工程では、絣糸の杼を投げるときには、若干の時間を織り工さんが、


かけておられるところを、見ることが出来ます。


そして、地糸用の杼を投げるときは、絣合わせする必要がないので、


かなり、気楽に投げ、筬もかなり、強い目に打っているところを


みなさんは、発見されるんじゃないかな?


地糸用の杼も、左から右に投げ、さらに右から左に投げることによって、


地糸2は、完了します。


7マルキ カタス式の絣の形は、044 カタス式詳述 Tをごらんください。


では、またね。(旅)



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