66 調子合わせ

(旅さんの大島紬紀行抜粋編)







さて、このページでは、調子あわせの説明をします。


まず、一寸なら一寸、一寸五分なら一寸五分織ったところで、


「絣合わせ」という作業が待っています。


その「絣合わせ」の準備段階がこの項の


「調子合わせ」というものです。


経絣糸を緩め、筬のうえに杼をふたつ、経糸にかませています。


この「調子合わせ」というのは、基本的に、経絣糸全体を


引っ張り上げる作業なのですが、なぜ、引っ張り上げるかというと、


織っているあいだじゅうずっと、筬で打ちこまれるので、


経絣糸はいやがうえにも、手前に追いやられるのです。


その手前に追いやられた経絣糸の全体を向こうへ


引っ張り上げる作業が、「調子あわせ」というわけです。


ところで、経糸には、絣糸と地糸があります。


絣糸というのは、模様の入っている糸で、


地糸というのは泥大島の場合は、黒一色の糸です。


地経(じたて・経糸の地糸のことです)は、かなり、きっちりと


張られているので、そう簡単には、動きません。


また、この地経が簡単に動くようでは、織りそのものが成り立たないのです。


この「調子あわせ」には、コテという道具が使われます。


昔は、洋食用のナイフが使われましたが、


いまでは、もっと小振りなものが使われています。



その一 はじめは、手でなぞっていきます。


次に、コテで経絣糸の全体を向こうに伸ばしていきます。





その二 表側は、コテで手前から向こうへ


こすっていき、裏側は左手であてがうように、


右手の動きに連動させて、一緒に、


布の裏表を滑らせていきます。






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