12 大柄の魅力・小柄の魅力

飛翔け!本場大島紬へ

大島紬の模様は、大別すると、
「大柄」と「小柄」に分けられます。

ほんとうは、もうひとつ、「中柄」というのがあるのですが、
これは今回の場合は、割愛することにします。

みなさんは大島紬と言えば、大柄を連想されるのでは、
ないでしょうか?
そして、小柄は、どうも分が悪いように思います。

確かに、大きな模様付けの大島は着物として、素敵ですよね。
でも、小柄こそ、大島の大島たる所以があるのです。
大島にしかできない芸当がこの小柄なのですよ。

是非、小柄の大島の魅力に気づいていただきたいですね。
石や金属に彫る篆刻っていうのがあるでしょう?
僕はこの小柄は、織り職人が祈りを込めて彫りこんだ
布の篆刻なのではないかと言う気がしてなりません。




これは、泥大島 9マルキ カタス式です。
大柄の大島です。
柄名は、言わずと知れた
「唐草文」です。




拡大すると、こういう絣模様になっています。
上の画像で白っぽく見えたところには、
地絣のTの地絣がびっしりと織りこまれていて、
その絣糸の白色が遠目には白っぽく映るのです。
そして、唐草の部分は、泥染による黒で表現されているのです。
さすがに、9マルキぐらいになると、曲線がなめらかに表現されているのが、よくわかるでしょう?




こちらは、泥大島 7マルキ 一元式(ひともとしき)です。
小柄の大島です。
実に様々な絣模様が緻密に織りこまれています。
別のページで、これらの驚嘆すべき世界を覗いてみましょう。




上の大島の部分写真です。
大柄とは、また違った表現方法である事がお分かりでしょうか?
大柄はTの字絣の集合体を面と見做し、その面と面、
および泥染の黒無地との組合わせで、柄を構成しているのです。
そして、小柄は絣糸ひとつひとつが、もうすでに、
柄そのものになっているのです。


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