絣締め

飛翔け!本場大島紬へ

平成十五年夏、鹿児島に行って、見学させていただきました。
関係者の皆さん、ありがとうございました。
この素麺のような、すこし太い目の糸がガス糸(木綿糸)です。
この木綿糸で絹糸を締めることで、
防染(ぼうせん)つまり、染料やシャリンバイ染めや泥染めで染まるのを防ぐわけです。
このグラフ状の紙が締め図案です。
僕にはよくわかりませんが、これを見ながら、締め機の職人さんは、仕事を進めます。
これは、絣筵(かすりむしろ)の束です。
絣筵とは、締めた絣糸が筵のように見えるので、このように呼ぶそうです。
実に、言い得て妙です。
絣筵の接写画像です。
ピロピロと糸が出ていますが、これは、ガス糸(木綿糸)です。
光沢のある、真っ白い糸が絹糸なのです。
白く見える部分が染められる部分ということになります。



絣締め
大島紬は締め機(しめばた)を用い、ガス糸を経糸として、これに糊張り乾燥したフス糸(16本の集合体)を緯から織り込んで締めます。フス糸の太さのため織り締めした絣は筵のように厚くなり(0.5〜0.6mm)、絣筵(かすりむしろ)と呼びます。この締め織り法は、大島紬独特の絣製法です。ガス綿糸は防染の働きをし、筬への引きこみ本数、引きこみ間隔によって、点絣(十の字絣)、サベ絣、長絣を作ります。
織り締めはフス糸を板製の締め杼に経て方向に巻きつけ、これをガス綿糸の横方向に差し込んで織ります。往路の締め杼を通し終えてから綜絖を逆に上下して開口部を閉ざし、筬を打ちます。復路、締め杼を挟んだままもう一度、筬を打ちます。復路を通過すると、再び綜絖を上下させ、筬を打ちます。続く往路でまた、締め杼をはさんだまま、筬を打ちます。これを交互に繰り返すことでフス糸は密にしっかりと織られていきます。
(以上、赤塚嘉寛先生著 本場奄美大島つむぎ・技術ノートより、引用しました)

ガス綿糸の引き込み
絣締めは方眼紙上にかかれた図案の一直線上の模様、すなわち1品(ひとしな)ずつ行なわれます。ガス綿糸はその直線上にかかれた点、線に相当する筬羽に引き込まれます。その引き込み本数によって、点・線の太さが決まります。
(以上、赤塚嘉寛先生著 本場奄美大島つむぎ・技術ノートより、引用しました)

締め方のいろいろ
普通締め
模様の配置が折り曲げ線を対称に展開する場合の締め方法で、締められた絣は1枚の筵状になります。経絣締めはほとんどこの方法で行われます。品数の少ない緯絣締めもこの方法で行なわれます。
(以上、赤塚嘉寛先生著 本場奄美大島つむぎ・技術ノートより、引用しました)

交代締め
1本のフス糸で連続して異なった品の模様を番号順に締めていきます。図の用に品数の枚数だけ絣筵が順番に繋がってぶら下がる形になります。
(以上、赤塚嘉寛先生著 本場奄美大島つむぎ・技術ノートより、引用しました)

回し締め
地空きの飛び模様で絣模様より地空き部分が長く、模様が一方向向きになっている場合の締め法で絣筵は輪型になります。
(以上、赤塚嘉寛先生著 本場奄美大島つむぎ・技術ノートより、引用しました)

ふかし締め
回し締めと同じような模様配列の場合に行なわれますが、筬幅間に二模様分のガス綿糸を引きこみ、左右交互から模様の変わるところで上方または下方に締められた絹糸を抜き、投杼の方向を変えて締めこみます。締められた絣筵は8の字型の輪型になります。
(以上、赤塚嘉寛先生著 本場奄美大島つむぎ・技術ノートより、引用しました)

袋締め
折り曲げ部分のない一方向に連続して配置された柄模様の場合に応用される方法です。
締め方の原理は二重織りを応用したもので絣筵の状態が袋状になります。
(以上、赤塚嘉寛先生著 本場奄美大島つむぎ・技術ノートより、引用しました)

帯締め
品数の多い模様の緯絣締め法です。
締められた絣筵が帯状になるので帯締めといいます。
(以上、赤塚嘉寛先生著 本場奄美大島つむぎ・技術ノートより、引用しました)


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