今日は、総絣(そうがすり)について、お話しをしましょう。
総絣というのは、緯糸がすべて絣糸なのです。
つまり、たとえば、9マルキや12マルキの緯糸の絣糸と地糸の配列は、絣糸2、地糸1の2、1、2、1、2、1、となっています。
これが、9・12マルキカタス式の緯糸の配列なのですが、
9・12マルキ総絣の配列ということになりますと、この地糸1のところが絣糸になります。つまり、緯糸の配列は、2、1、2、1、2、1、ということになります。
実例をお見せしましょう。

12マルキの総絣です。白の帯状の部分が総絣です。
さて、ここで考えなければいけないのは、なぜ、総絣(そうがすり)という
絣手法が用いられるのでしょうか?
それは、この総絣という絣表現を取ると、他の部分よりも際立たせる事ができるからです。つまり、白く浮かび上がらせることによって、より立体的に表現できるのです。
また、その部分がその大島のメインテーマであるということも表現できるからなのです。
ここに、9マルキの大島が二反あります。
ひとつは、泥大島の単色、もうひとつは色大島です。
両者とも、花文を表現しています。

9マルキ カタス式の五弁花文です。
更紗文様の一部分としての花文です。
強調する必要はまったくない部分なのです。

9マルキ 総絣の五弁花文です。
この大島のメインテーマです。
ちなみに、これは「深山に佇む」という大島です。
もう、多くを説明することはしません。
ただ、この総絣という絣表現を施された大島は、
それなりに、価格に影響を与えます。つまり、高くなっちゃうんですよ。
最後に、余談ですが、織り工さんのために耳につけられた印をみなさんにお見せしましょう。
この印は、「この部分には総絣が入るんですよ」ということを意味しています。

12マルキの耳です。

9マルキの耳です。
両方とも、この赤い印と印の間に総絣が入ります。
では、今日はこれでおしまい。(旅)
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